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赤ちゃんが人の表情を識別するメカニズム

メラビアンの法則によれば、聞き手に影響する要素は、見た目などの視覚情報:55%、話し方などの聴覚情報:38%、話の内容などの言語情報:7%となっており、コミュニケーションにおいて、表情が重要というのが分かります。今回のテーマは、赤ちゃんの表情識別です。
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●赤ちゃんがどの表情を好むか調べるため、異なる2つの表情写真を並べて見せ、どちらを好んで見るか調べた研究があります。

生後4ヶ月の赤ちゃんを対象に行った実験では、赤ちゃんは怒りや悲しみや無表情よりも、喜びや微笑みの表情を好んで見ることが分かりました。 ところが、生後7ヶ月の赤ちゃんでは、反対に微笑みよりも恐怖の表情を好んで見たのです。

赤ちゃんは、笑顔を見ることに慣れるようになります。反対に驚きや恐怖の表情は、ほとんど見る機会がないため、赤ちゃんにとって珍しいものとなります。赤ちゃんは、見慣れたものよりも目新しいものに注目するという性質があるため、見る機会の少ない恐怖の表情に注目するようになるのです。

つまり、大きくなってから恐怖の表情を好むようになったのは、それが珍しく見え、微笑みや見慣れた顔には注目しなくなったのです。

発達心理学者のフィールドたちによって、生後36時間の赤ちゃんが表情の変化に気付くかどうかの実験が行われました。赤ちゃんの目の前で、女性が微笑んだり悲しんだりして表情の変化を見せ反応を分析するというものです。

結果、生後数十時間の赤ちゃんでも、表情の変化に気付くことが分かりました。つまり、表情識別力は、すべて学習で身につけるのではなく、生まれながらにしてある程度備わっているのです。

●生後7ヶ月頃から、赤ちゃんはお母さんの顔色をうかがいながら、周りの状況を判断するようになります。お母さんの顔色や表情を基に、目の前の状況が安全かどうか判断するのです。

お母さんがリラックスしていたり、微笑んだりしていれば安全で、反対にお母さんが緊張したり不安げにした表情の場合は、危険のサインとして次の行動の判断基準としています。

これは、心理学者ギブソンが開発した「視覚的断崖」という有名な装置を使った実験で分かった事実です。

●顔を見て男女の識別ができるようになるのは、生後8ヶ月頃です。生後6ヶ月の赤ちゃんは、男女識別が不十分ですが、8ヵ月になると完全に識別できるという研究実験結果があります。

●赤ちゃんは、なぜ人見知りをするのでしょうか? 人見知りは、顔認識の発達に非常に重要なものです。「見たことのない珍しいものを見て泣く」というのが人見知りの基本構造です。

珍しいから泣くという人見知りは、珍しいから注目するという上記の表情の実験とほぼ同時期に起こります。

なぜ、一方は泣くという拒絶反応になり、もう一方は注目になるのでしょうか。実は、この2つには大きな差異はなく、コインの裏表のようなものです。珍しい顔を見て驚くということは同じですが、その時の赤ちゃんの気分や状況などで、たまたま注目になったり、拒絶になったりするのです。

気分が安心であれば注目、不安であれば拒絶になりますが、その時の気分がどちらになりやすいかは、その赤ちゃんの性格によるところが大きいといえます。つまり、泣かれたからといって、嫌われているなどではありません。

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