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大学入試改革により塗り替わる受験地図と、我が子に合った受験プランの考え方

2020年の大学入試改革を控え、これからの入試は知識偏重型から受験生の総合評価へと転換します。迷走する大学入試改革や小・中・高のどの段階で受験をさせるのかといった、現在の受験事情について見ていきたいと思います。
http://kosotatu.jp/小中高の受験と大学入試改革/

●大学入試改革の目玉、センター試験の抜本的改革案に期待が膨らむ

現在の受験界きっての話題は、2020年の「大学入試改革」です。これまで行われてきたセンター試験に代わる新テストが導入されることが決まり、その内容が漏れ聞こえて来ています。

新テストの対象となる2002年4月以降に生まれた生徒とその親は、一刻も早く対策を始めたいと考えているはずですが、その全貌は未だ不透明なままです。

教育再生実行会議は、2013年に第2次安倍内閣により設置された有識者会議です。首相や官房長官文部科学大臣の他、有識者など計16名で構成されており、教育改革を推進するため、様々な教育問題について検討し、提言を行なっています。

その第4次提言として2013年10月31日に出されたのが「高等学校教育と大学教育との接続・大学入学者選抜の在り方について」です。

これは、高校と大学双方の教育改革を行うことで高等教育全体のレベルアップを図る、いわゆる「高大接続改革」と、これまでのセンター入試を抜本的に見直す「大学入試改革」を行うということでした。

特に、新しい入試の考え方は画期的なものでした。提言では、知識偏重型の入試から総合的評価による入学者選抜への転換が謳われ、「一芸入試」とも呼ばれ、学力は実質的に審査対象外となっている現状のAO入試や推薦入試に対してもNOを突きつけました。

新テストは、基礎レベルと発展レベルの2種類に分け、それぞれ「高校で学ぶべきことが身についているか(基礎)」、「大学で専門的に学ぶレベルに達しているか(発展)」を判定することとしました。

また、これまで年1回だけ実施されてきたセンター試験とは違い、年複数回実施することが重要なポイントとされました。

テスト結果はこれまでのように1点刻みで表示するのではなく、達成レベルで表すことで、知識を詰め込み1点ずつ積み重ねる試験対策からの転換を促しました。受験直前の詰め込み学習では対応できない仕組みが提案された訳です。

そして英語の試験については、英検やTOEICTOEFLなど民間の検定試験結果を利用することを想定し、センター試験時代のリーディングとリスニングの2技能評価から、スピーキング、ライティングを含めた4技能評価を行うという大転換が図られることとなりました。

これまで高校の調査書と評定平均値を提出すればよかった推薦入試やAO入試についても、新テスト(基礎レベル)のスコアを選考基準の1つにするよう提言が行われています。

この入試改革は、欧米を中心とした海外の大学入試システムを参考にしたものと思われます。アメリカを例にとると、大学進学を希望する人はSATと呼ばれる共通テストを受験し、そのスコアが米国内の大学の合否選考に使われます。

SATテストには、読解、文法、エッセイそして数学で構成されたReasoning Testと、英語の他歴史や社会学、自然科学など5分野20科目の中から志望大学の指定した科目を選択して受験するSubject Testの2つのテストがあります。

ほとんどはマークシート方式ですが、エッセイテストのみ記述式の試験となっています。

SATテストは米国内では年に7回実施されており、何度でも受験することができるため、目標とするスコアに達するまで繰り返し受験することも可能です。そのため、受験生達は学校の授業の進度とは関係なく、SAT対策の勉強を早くから始める傾向にあります。

提言が出された当初、関係者からは、日本の大学入試が大きく変わるという期待感とともに、好感を持って受け止められていました。

この提言を受け、中央教育審議会が2014年12月22日に取りまとめた答申では、新テストには記述式の問題も盛り込むことや、その後行われる大学ごとの選抜では、確かな学力に必要な三要素(知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体的に学習する姿勢)を公平に判断できる試験を行うことを求めました。

例えば、小論文やディスカッション、面接、プレゼンテーションなど表現力やコミュニケーション能力を見る試験だけでなく、高校の調査書、本人の志望理由書、学外での活動の成果を見る報告書や顕彰記録、そして入学後に何を学びたいかを述べる学修計画書などを活用し、受験生の過去から未来までを総合的に判断することが必要だとしました。

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